これまでの経緯・入社を決めたポイント
食品CRO業界を目指したきっかけを教えてください。
私は生命科学分野の大学院で、「微生物に人間の役に立つものをつくってもらう」という研究をしていました。そのため、卒業後も人の役に立てる仕事に就きたいと思うようになりました。私の場合「人の役に立つってなんだろう?」と考えたときに、やりたいことが全部「健康」につながっていたんです。そうしたなか、業界研究を続けていくうちに保健機能食品開発支援事業(食品CRO)のことを知り、興味を持ちました。
会社への印象や仕事内容、成長を感じたプロジェクト
現在の仕事内容について教えてください。
被験者の方に実際に食品を摂取いただき、効果の有無やその程度を見て、食品の機能性や安全性を考察するのが主な業務です。今は歩行試験や、認知機能試験を担当しています。歩行試験では、食品の摂取前後で筋力や歩く速さの変化を見ます。認知機能試験は、記憶力や見当識(現在の年月や時刻、居場所など基本的な状況を把握すること)などの検査です。高齢者の運転免許証更新時の認知機能検査をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。どちらも高齢化社会において、QOL(Quality of life)維持の観点で注目されている分野ですね。
ほかの部署や社外との関わりについて教えてください。
私が従事している試験企画職では、食品臨床試験の計画・運営・管理・結果の報告を行っています。私たちが立てた計画をもとに、施設支援職が実際に現場まで赴いて試験を実施するという流れです。試験用の資材の準備や、被験者の方への連絡も施設支援職が担当するため、施設支援職のメンバーとはよく連絡を取り合っています。試験時にイレギュラーなことが起きても正しい対応をしてもらえるよう、試験の内容を詳しく伝えることは大切だと感じています。
仕事のやりがいや醍醐味
現在のお仕事で大変なことを教えてください。
食品に効果があるかどうかを正しく判断するために、「良いデータ」を取らなければならない点ですね。良いデータとは、正確なデータのことです。正確なデータを取るには、試験の内容だけでなく試験の環境にも気を配らなければいけません。例えば、時計を見ずに時計を描く認知機能試験を行う場合、部屋に時計があったら正確なデータを取れないかもしれません。試験を行う環境や条件といった細かい部分を繰り返し検討していくことで、データの正確性を担保できると考えています。
現在の仕事で魅力・やりがいを感じる部分を教えてください。
試験の結果で「有意差」が見られたときはやりがいを感じられます。逆に、思ったような結果が得られなかった場合は被験者の方をさらに細かくグループ分けするなど、別の視点から考察していきます。例えば、歩行試験で「もともと膝が痛かった方」と「膝の痛みがない方」のグループに分けて比較する、などです。視点を変えて、少しでも食品の機能性や有用性を見出せたときは達成感がありますね。今後の食品開発にももちろん役立ちますし、大きく捉えれば「人の健康に貢献している」ことにもなると思います。
今後のキャリアや求職者へのアドバイス
今後の目標について教えてください。
今は自分が主体となって大きな案件も進められるようになってきました。これからは歩行試験や認知機能試験以外にもいろいろな試験を担当して経験を積みたいです。「今後」については検討中です(笑)。社内には見本となってくれる先輩たちがいます。ライフステージが変わってもキャリアを諦めなくて良い環境も整っているので、長くEPメディエイトで働き続けたいです。
どんな人がEPメディエイトに向いていると思いますか?
正確性にこだわれる方なら、なじみやすいと思います。望んだ結果が出なかった場合も、「なぜだろう?」と細かい部分まで考察できる方が向いているのではないでしょうか。
EPメディエイトで働くメリットを教えてください。
一番は、仕事しやすい環境で働けることです。コロナ禍をきっかけに在宅勤務も増え、今は週1~2回を目安に出社しています。自宅でデータの確認や報告書の作成業務ができるのはいいですね。
最後にメッセージをお願いします。
私自身、入社時は分からないことだらけでした。しかしはじめのうちは分からないことがあって当然です。先輩たちもみな同じ経験をしているので質問しやすい雰囲気をつくってくれますし、温かく迎えてくれます。分からないことを不安に思わず、新たな知識を学ぶチャンスだと前向きに捉えて、EPメディエイトに入ってきてくれたらとてもうれしいです。